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集成材の特性

湿度環境と木材の変化

集成材の特性/施工メンテナンス  
●一般的な環境
木材は一般に幅、厚みはともに乾燥すると縮小し、湿度が高くなると膨張します。その収縮率は円周方向と反射方向とでは著しく異なり、 特に板目板では幅反りを起こすことがあります。こうした木材の特性をふまえて、TSC集成材は、日本の風土に合った材の含水率保持や、 木表・木裏を交互に組み合せる集成方法など、材寸法の変化を最小限におさえる工夫をしております。
 
※四季のある日本では、季節により湿度が変わり、木材の含水率も変わります。木材の含水率は、東京を例にあげると8月で約14%、1月で約10%、 年平均は約12%になります。TSC集成材は、含水率を12±2%にして材寸法の変化防止に対処しています。
集成材の特性/施工メンテナンス  
●高気密な環境
最近では、住宅の高気密化が進んだ上に冷暖房が一般化したため、室内の湿度が極端に変わり、場合によっては木材の含水率が5%以上変化することがあります。 その結果、集成材といえども急激な乾燥による〈割れ〉が生じることがあり、特に断面の大きい部材になればなるほど〈割れ〉の発生率が高くなります。
これは木材の調湿能力というメリットと背中合わせにもつ特性です。こうした環境で使用する場合は、塗装等の割れ防止処理をすることをお薦めします。
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ただし〈割れ〉が生じても、材の強度面においての問題はありません。むしろ木材は乾燥すると強度が増す性質があります。 一般に、〈割れ〉による強度低下は見られません。

使用場所と木材表面のひび割れ

使用場所と木材表面のひび割れ  
●日当たりの良い場所やストーブの周辺等では、木材の表面が急激に乾燥するため、表面に小さな〈ひび割れ〉が発生する恐れがあります。 これは材表面の含水率と内部の含水率との差から、いびつな材収縮が起きて発生する現象です。こうした場所に使用する場合は、 塗装等のひび割れ防止処理をすることをお薦めします。
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木材の色調変化

●木材は経年変化にともない表面の色調が変化します。古代色に代表されるような色調変化は、一般的には珍重されるのですが、手入れの方法や樹種によっては〈汚れ〉と誤認される場合がありますので留意してください。

耐朽性と調湿機能

耐朽性と調湿機能  
●〈幅反り〉〈割れ〉〈ひび割れ〉〈反り〉〈表面の波打ち〉〈色調変化〉などを防止し、耐朽性を向上させるためには塗装が最も有効な方法ですが、 これにより本来木材がもつ調湿機能を低下させることになりますので、使用環境、使用目的に合わせた塗装剤の選択をお薦めします。

安全についてのご注意

〈ケガや事故防止のため以下の事項を必ずお守りくだい。〉
●運搬作業時は滑り止め手袋を着用し、重量物の場合は二人以上で運搬してください。
●材料の加工・切断時は事故防止に注意し、周囲の安全にも十分に配慮してください。
●引き渡し前に必ず工事責任者が点検を行い、不具合な箇所は補修してください。
●施工現場で塗装、接着作業を行う時は十分に換気してください。

施工前の確認事項とご注意

〈本製品は天然の木材を使用しておりますので、取り扱いには以下の点にご注意ください。〉
●本カタログに掲載の商品を、別の用途で使用(例:カウンター部材を床材に転用)した場合のクレームは当社では責任を負いかねます。
●施工前に、部材の数量やキズの有無をご確認ください。施工後のキズは当社では責任を負いかねます。
●部材を保管する場所は、直射日光をの当たる場所、水がかりする場所、極端な高湿環境を避け、十分な養生をしてください。
●部材を保管をする際は、立て掛けたり、上に物を乗せたりしないでください。反りの原因になりますので、必ず平置きにして保管し、 桟木を450mm以下のピッチで設置した上に保管してください。

シックハウス問題について

近年、住宅の高気密化設計や建材、内装材のからの化学物質の放散により、居住者に様々な体調不良がおきるという報告がされています。 これらはシックハウス症候群と呼ばれ主な症状としては頭痛、喉のいたみ、目の痛み、鼻炎、嘔吐呼吸障害、皮膚炎があげられます。 病気としてのメカニズムや治療法は解明されておらず、社会問題化しています。

ティ・エス・シーのシックハウス問題に対する取り組み

■接着剤⇒ ノンホルムアルデヒド化 (F☆☆☆☆化)
JAS J認 LT-138 0.1Fc
国交省大臣認定  MFN-0604
■塗 料⇒ トルエン・キシレンフリー化